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2009 05,01 11:02 |
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〈唐突に江蓉週間〉1/5
書きさしの行方によって全4回にも6回にもなりそうですが。 設定もばらばらですたぶん。とか言いつつこのサイトの江蓉にはほのぼの同棲ルートと停滞不倫ルートしかないような気も(笑)。 はあ、と鏡の前で溜息をひとつ。お揃いのコップと歯ブラシがふたつ並ぶ洗面所は、朝の清潔さを反射させている。異物のように映る自分の姿に、肩にずっしりと砂袋を乗せられた気分になる。 近所迷惑を考慮して江利子の方にきっちり向かって。なんとなくこれからの展開を予想してる眠たげな表情には絆されない、と自分に渇を入れる。 「ちょっと、江利子!」 「朝から元気ねえ」 大丈夫、やる気のない返事は想定内というかむしろ普通なんだから。付き合いだして、彼女の裏を読み取ることは多少なりともうまくなったと自負している。少なくとも他の人よりは。負けないし負けたくない。 「これ、どういうつもりよ!!」 「あら、何か問題でも?」 「あ、当たり前じゃない!」 「いいじゃない、そのまま学校行けば」 「……ふざけないで」 のらりくらりとかわされる。交わされる会話に羽でも生えていそうで砂袋はますます重くなっていく。 「恋人につけられましたって言っておいたら?」 「……恋人、なんて」 ……言える訳ないじゃない。 江利子が好きとか嫌いとか、そういう次元の話じゃないのだ。私は江利子と恋人でいたいから、そのための道を選んでいるだけ。 「強姦魔でも良いわよ?」 「……良くないわよ。 そんなこと、言わないで」 「あら、どっちも本当じゃない。 親友って言われる方がきついわ」 彼女の思考回路の帰結がわからない私は、こういう時に途方にくれる。 他人に知らしめたって何にもならないのに。むしろ江利子の方が他人の評価を気にしたりなどしないだろうに。 反論を持てず俯いて指先で昨夜の痕に触れる。鮮やかな紅がぼやけるにつれ私の全身を染めて行くように見え、ますます途方にくれた。これ以上江利子に支配されて一体私はどうすればいいのか、わからなかった。 PR |
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