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2009 05,16 22:26 |
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祐巳と志摩子。そのうち×がつきます。
さあ書きたいところまでどれくらいかかるでしょうか(笑)。自分でも不明なので勢いをつけるために見切り発車。大遅刻でごめん!(>私信) 「ゆ、祐巳さん、」 「んー?」 机に頬杖をつき首を傾げる祐巳さんは、猫が目を細める姿によく似ていた。顔や表情が、というより、身体の端々から滲み出る雰囲気が、目の前を通りがかった捕食対象に狙いを定めるような、興味を引かれたものを見定めるような。境内の掃き掃除をしていると3回に1回は姿を見せ、こちらを見つめながら何もねだらない、焦げ茶の野良猫みたいだと考えて、これではじっと祐巳さんを観察していたと同じことだと気づく。 「何の話……かしら」 「なんだろうねぇ」 志摩子さんはどう思う? 半分くらいは本当に何の話か忘れていた私に、のんびりと、にこにこと笑ったまま。髪の色は祐巳さんの方が薄いな、なんて全く関係ないことを考えてしまうのは脳が逃げようとしているのか。どこかの血が足りない。頬が熱い。それなのに寒気がする。僅かに傾いでいた首から上を水平に戻した祐巳さんは私をまっすぐに(そう、まるで垂直に縫いとめるように)見つめなおす。肺と心臓をまとめて突き刺される衝撃が胸元から走るというのに、裏に回り込まれたかのようなこの怖気は、何。 「わからないかなぁ」 声音が下がる。空気が凍る。磔にされた胸が痛む。祐巳さんはまだ無邪気に笑っている。一体どこまでがどこからが錯覚。 消えかかっていた紅茶の湯気の、匂いをふと感じた。 PR |
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