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いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 一応本家は二次創作サイトらしい。
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2007
04,22
21:44
敬語が書きたかったらしいです。
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
珍しく紅薔薇。拍手の桜合わせ(?)に間に合わなかったんです確か。もうすっかり春ですね。コートが気持ち良い季節になりました(ぇ)。もうすぐ葉桜が見所になります。通学路の桜の木々が日々の楽しみのひとつです。
それにしても春眠は暁を覚えませんね。
「……そう、春が来るのよ」
儚さは良く桜で喩えられる。古典的比喩は美しく切ないだけで私は余り好きでは無かった。いや、伝承など、事実にそぐわないものから消えて行くのだから、少なくとも普遍的な真実であることは確かなのだろう。春は別れだ、この地では。同じだけ出会いが在る保証などどこにも無い。
不謹慎で無遠慮な思考をゆるゆると浮かばせていた私の前、気がつけば触れそうな距離にお姉さまの髪が。さらりと流れ合間から覗く細められた目。いつも見ているようで、見慣れているようで。けれどその達観した暖かみにはいつもかなわないと思わされる。
お姉さまは私の方を見ていた。けれど私を見てはいらっしゃらなかった。その脳裏に浮かぶのは誰なのか、普通に考えればもうすぐ卒業なさる紅薔薇さまなのだろうけれど私にはどうにもそうは思えない。お姉さまは私を見て自身の姉を思い出すことは無いのだろうと、なんとなく感じていた。その思いは本当に漠然としていて。柔らかな視線が少し辛くなる。
「春は、お好きですか」
私の息は届いただろうか。
ロザリオの鎖が首もとでしゃらりと鳴った。動いたのは私。
微かに顔を挙げる所作にしか過ぎはしなかったけれど。お姉さまは確かに一瞬呆気に取られた表情をして。
「祥子は、嫌いよね」
すぐにくすりと笑って混ぜ返してきた。
はぐらかされた。そう、理解は出来てもその先は私には分からない。それにお姉さまとのそのやり取りは嫌では無かったから。
「……寂しい、ですか」
柄にも無いことを口に出してしまうのだ。するりと流れ出て、最初の一滴で後悔するのに後は自分では止められない。せめてもう一度はぐらかしてくれれば良い。
「そうね、寂しいわよ」
逃げるための期待はいつも裏切られる。嫌な訳では無く、例えるなら悔しいという感情が仄かに立ち上る。何処か甘やかに。
「あ、もしかして嫉妬かしら?」
「……違いますっ」
少し声をあげた弾みのまま私は立ち上がった。この場にもう一杯ずつの、温かいお茶を。ポットのお湯の残量を確認する。
表情も何も崩さないままで。お姉さまはいつまでも私の方を、見ていた。開け放った窓からは華やかな風が撫ぜていった。
水道からは確かに春先の水が流れ出す。まだまだ冷たく、指先は直ぐに紅くなるけれど。
お姉さまの視線が私を甘やかにすり抜けていった。
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