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いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 一応本家は二次創作サイトらしい。
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2007
10,22
20:21
(no subject)
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
目が覚めた。気配で覚醒した、と言っても良いかもしれない。あ、起きた。まだぼんやりとする視線の先、聖は笑っている。すぐ近くにはティーカップ。珍しい、浮かんだ感情は記憶に否定された。まだお姉さま方がいらっしゃった頃、聖はよく白薔薇さまと同じ紅茶を飲んでいた。
記憶に残る生成が溶けた色は、ゆるゆると聖の手をあたためている。その事実を、押し当てられて額から、じわりじわりと伝えられる。髪を撫でる仕草。紅茶の熱が逃げた後も聖の手はあたたかかった。寝てたのにつめたい、と彼女は笑う。心底おかしそうに。
そんなことない、と意味のないあらがいをしてみたくなるような空気は、吸い込むたびに私を焦がした。片手を私の後頭部に差し入れたまま、もう片方でティーカップを持ち上げる聖は、どこからしくなく見えた。それは私が、らしくなくうつ伏せかけたまま彼女を見上げているからかもしれない。急勾配なアングルまでが、私の鼓動を勝手にはやめる。触れられているのは髪なのに、心臓の音を聞かれているみたいな気に、なる。
とくり、再び目を閉じる。身を委ねた訳ではない。私は聖と一点でしか繋がってないし、多分この椅子と椅子との間の空間分抱き寄せられるなんてこともない。少しづつ聖の手は温度を下げ、私の体温に浸かっていくのだ。或いは秋口の部屋への飛散。私が好きな、このかさついた、落ち葉の気配に似た空間へ。
乾いた唇は聖の名を呼べなかった。恐らく最後のひとくちが彼女の喉を通っていって、聖の手の平はそっと離れた。水を流す音。さあさあと、真っ暗な中でカップを洗う聖。姿がぼうと浮かび、勿論その像は蛇口を再度ひねられれば消え去っていく。手を拭くこともなく歩いてきて、私の後ろに立っている聖。その予感は確信に変わる。
らしくないのはやっぱり私なのかもしれない。私の好きな聖が、私にもう一度手を伸ばす気配がする。
もう眠りには落ちられそうになかった。それなのに眠る直前のあの狂おしい幸福がある。目の前には全てを預けることが許されるかのような優しさ。真綿に包まれた針のような、鋭いのか鈍磨しているのか分からない神経が、それを掴み取ることを放棄する。とろりと広がっていく熱が、私を包みこもうとする。
飲まれるように受け入れた聖の腕は、まだほんの少し私よりあたたかだった。
お題になりませんでした。「眠いよ」とはちょっと違うよなあ……。
細かい手直しはやらない方が身のためかもしれない。反省。
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