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いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 一応本家は二次創作サイトらしい。
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2008
10,21
23:24
(no subject)
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
たまには素直に片思い。
うちのふたりには恋の段階のどきどきさが足りないよねとか、なんとなく。
風が蓉子を撫で上げた。蓉子は気持ち良さそうに、そう、心地良さそうに、目を細めた。髪を軽く手で押さえて、私の方を振り返った。
ああ、好きだな、って思った。
蓉子はきらきらとしてて。一緒になって周りの景色も華やいでて。あんなに嫌いだった場所が、あんなに疎んでた彼女のお陰で、輝いて見える。人の心は、こんなにもはっきりと移ろってしまう。
……ああ、やだな。
蓉子が好き。蓉子が好き。本当に、本当に大好き。
だから怖い。こんなに簡単に変わってしまった私の心が、また変わらない保証がないから。この淡い慕情が、苦しい恋心が、いつか思い出になってしまう。苦く笑えるだけの、過去に埋め込まれてしまう。
そんなの、……そんなの。
蓉子が、怪訝そうに私を覗き込む。自分の頭にあったはずの手は私の頬に当てられ、逆風にさらわれたしなやかな黒髪の先が、私に触る。少し汗ばんでいて、暖かくて。蓉子が生きてる証のようで。
触れられていたい。でも、離して欲しい。
風がまたびゅうと吹いて蓉子が小さく身を竦めた。慌てて仰け反る。呆気なく空に浮かんだ蓉子の指先が一度、ふるりと震えた。慎重に、憮然とした表情を作って、情けない声を出して。蓉子に呆れた顔をしてもらうために一瞬だけその手を握る。
抱き締める、代わりに。
横並びして歩く私たちの影の上を、枯れ葉がころころと転がっていった。黒い絵面だけ見れば手を繋いでるようにもくっついてるようにも見える、細長く伸びた私たちの上を。小馬鹿にしたように、なんて私の被害妄想だって分かってるけど。
……好きだよ。
私より少し背の低い影がさっきみたいに髪を押さえるのをみながら。生身の私の方を向くのを感じながら。
現実よりずっと接近できてる私たちにそっと呟いた。
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