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いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 一応本家は二次創作サイトらしい。
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2009
07,24
14:09
アジアンテイストを目指して失敗。
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
パラレルを模索してた時の残骸。パラレルの何が楽しいって出会いを捏造できるのが一番ですよ(笑)。しかしいつものパラレル軸は割と似非中世なので組み込めずじまい。展開的にはあんまりかわんないんだけどなー……。
語り部が唄う。くるり、くるりと。暖炉のはぜる音、しゃらりと鳴る手首の飾り。合わせる踊り子の肌の白さが、安っぽい明かりの下でも際立って輝いて。ぴんと張られた糸の上を軽々と伝うような身のこなしに知らず、目を奪われる。
それに気がついたのは、一曲が終わってため息と歓声とざわめきが耳に入り更にしばらくしてから。我にかえる、という文字通りの反応が自分に起こり途端つんざくような喧騒が戻ってくる。下町の活発さ。スラムにすらほど近い、当初は入る気などまるでなかった宿と酒場。
「どうだった?」
祖国の言葉で話しかけられ、思わず目を見開く。髪も目も大陸寄り、加えて語学は主席で学校を卒業したから間違えられることなどなかったし彼女の方がよほど見た目だけで石を投げられそうだ。あの、透き通った肌がすぐ近くにあることに今更気がつき、心臓が高鳴りだす。
「――――――」
黙ったままの私に今度はこの地方のことば。ここではこちらにしておいた方が無難だろうか、ちらと思ったもののいつの間にか私の口から流れ出した懐かしい発音。
「こちらで結構よ。あなた、名前は?」
初対面の女性に対し随分と不躾だったかと口にしてすぐ後悔。耳慣れないことばでのやりとりに辺りが静まったのは気のせいだと信じたい。
「自分から名乗るのが礼儀ってもんじゃないの?」
鼻で笑う彼女に先ほどまでの神々しさは抜け落ちていた。長い髪をさらりとかきやる、手つきだけで見惚れてしまうくらいしかし彼女は美しかった。
「……蓉子」
だからうっかり、あっさり彼女に教えてしまったのだろう。この情報提供が私に危険をもたらすかもしれないなど考えもせずに、いや、もしかしたら彼女になら生殺与奪の決定権を委ねてもいいとさえ思って。
多分もう疲れていたのだ。待ち合わせは嫌がらせのような場所で、案の条すっぽかされて。暗礁に乗り上げた例の事件。
「ふうん」
よーこか、と、考えこむ彼女。字面も説明しても良いのだけれど、彼女のなまえという見返りくらいその前に期待したって不公平ではないだろう。
「わたしは聖」
綺麗だな、と、思った。さっきの舞のように、じっと澄んでいる。
あの腕輪をしゃらりと鳴らして聖(勝手に当てはめた)は私がちびちびと舐めていた申し訳程度の酒を一気に煽った。微妙な顔をして容器を戻す。
「ねえ、さっきの、気に入ってくれた?」
「は……?」
目を細める聖は多分作っている甘い顔。
かかってはいけないとわかっているのに止まれない私はきっと彼女の網にかかった。もがけばもがくほど堕ちていく、魅力的な微笑み。
「……っ、ええ」
こくん、と頷くと満面の笑顔に変わる。本当に笑っているのか、確かめたかったのか、手を伸ばした私。聖はすっと顔を引いて、そして宙に浮いた手を掴んで。
「いこっか」
当たり前のように、そう告げた。
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