日記
いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 一応本家は二次創作サイトらしい。
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2025
10,11
20:32
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2010
11,08
02:20
告白ごっこ。
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
江蓉です。これで最後……のはずだったんですが、ぼやぼやとネタだけはわいてるんでいつかまた。書けたらいいな。
延長戦……といえば両軍お疲れさまでした。うん凄かった。
「で、嫉妬してたんでしょう?」
「しつこいわよ」
今が盛りの銀杏並木をふたりで歩く。一緒に残ります、と言った私にくすくすと鍵当番を言い渡したお姉さま方は、もうだいぶ前に帰ってしまわれた。夕陽と微風との相乗効果でなかなか壮観な紅葉も、毎日見ていれば望外の感動、とはいかなくなる。聖はもう帰ったかしら。重たい鉛玉を呑み込んだ私に、江利子は目を向けることなくただ隣を占拠してくれている。
ゆっくり歩いてもあっという間、なのはその門が江利子との別れ道だからだ。習慣のお祈りに籠めるものに少し悩んで、目を瞑りながら苦笑い。でもいつまでもこうしているわけにもいかない。
「それじゃ、ごきげんよう」
「待って」
「え?」
素っ頓狂な声が出たのは不可抗力だ。
ぐぐっと近づいた江利子は、唐突に私の頬を手で撫ぜて、ひとりで納得したかのように頷いた。顎のラインに添えられる指はまるでキス、するときのようで。ぎりぎり学園の敷地外、でいったい何がしたいのよ。
「一緒に帰りましょう」
「はい?」
「だから、蓉子の家まで歩かせてよ」
蓉子が嫌じゃなければ、だけど。
正直悪趣味の域の至近距離で話しかけてくる江利子はそれはもう見事に人の退路を塞ぐ。嫌なわけはない。嬉しくない、わけもない。どうせ校内でしか一緒にいられないのに長々と待ってたのは何でだと思ってるのよ。勿論江利子だって知ってるから、嫌味として口に出せもしない。
どちらとも取れる頷きで返答した私に、江利子はくすりとして呆気なく離れた。あ、と口の形だけが声をあげた私の髪が、風より優しい手で撫でられる。
「蓉子の家着いたら、電話貸してね」
迎えに来てって家に電話するから。
叔父さまやお兄さま方が報われないわ、とため息をつく。言っても無駄なのは今更だから徒労に終わる労力を敢えて出そうとは思わない。
「もうちょっと幸せそうな顔しなさいよ」
呆れた風情に呆れてるのはこっちよ、と態度で反論するとするりと腕が回った。慌てて振り解く。ついでに家の方角に歩き出す。
いい加減拗ねないの、という的外れなことばには無視で応えて許してあげるタイミングへのカウントダウンを頭の中でゆっくりとスタートした。
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2010
11,06
23:58
実写版
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
映画上映おめでとうございます。
告白ごっこ、江蓉のターン。下級生時代なのでいちゃついてます。純粋両想いです。幸せって素敵ですね(笑)。
「今日の令、可愛かったわー」
「……はぁ」
にやにやを通り越してにたにたと笑ってる江利子は正直ちょっと(、いやかなり)気味が悪い。彼女のこんな表情も、ついでにいうなら態度も今更なんだけど。慣れれば気味悪さが薄らぐかといえばそんなことはないし、第一慣れられるようなものでもない気がする。
「可愛かったのよ」
「へぇ」
ここで何が、と聞き返したりしちゃ絶対にいけないのは今までの経験で織り込み済みだ。微に入り細に入り説明されるか、私には理解不能の文法と技法で表現されるか、あまり歓迎したくない二択をあちらの都合で選ばされることになる。問答無用の用例をテストで聞かれたら是非解答したいぐらいの模範ぶりなのだ。(しないけど。)避けて通れるならそれに越したことはない。
今にも踊り出しそうなくらい上機嫌で書類をめくっていた江利子ははたりと束をしならせて、そしてこちらを向いた。思わず身構えたのは防衛本能として正しい判断、よね。
「蓉子、妬いてる?」
「…なんでそうなるのよ」
それは何、私が祥子自慢をしたら江利子も妬いてくれるってことかしら。
祥子の最近可愛かったところならふたつやみっつすぐに出てくるが、どのカードをいつ出したところで盛大に嫌がられるか鼻で笑われるかで終わりそうだ。予想した表情のどこを分析しても嫉妬なんて御大層な成分は全く含まれていそうにない。
「なんでって言われても、ねえ」
「ちょっと江利子、顔、近い」
大きなテーブルを乗り越えて伸びてきた上半身に、こちらの上半身を仰け反らせることで逃げようとする。はやく手にもってるそれ終わらせなさいよ、待ってるんだから。手伝おうかという申し出は辞退したくせやる気もないときては律義に待ってる私が報われない。一年生に割り当てられる書類なんて今の時期そんなに重要でもないのだし。ちょっとだけ残ってる令お手製のクッキーを退屈しのぎに食べてしまうのは色々な意味で気が引ける、し。
「遊んでないで、はやく終わらせて」
「やっぱり妬いてるじゃない」
「違うわよ」
「意地っ張り」
これ以上会話を続けていても勿論江利子の仕事ははかどらないので、口をつぐんだ私に江利子は相変わらず普通からおおいに外れた笑顔を見せる。言い返しても無駄だ。結局私がこうやって折れるはめになる。やる気がないなら急ぎでもなし、明日にしてしまえばいいのに自分から進んで引き受けたものだからと再び目を落とした江利子はそうね、微笑ましいと言えないこともない。
妬くなんてとんでもない。そんな私の心境を知らない江利子は、一体どの要素からか鼻歌混じりでペンを握り直す。私のためも含まれてるかも、とは敢えて考えないことにする。赤面しちゃいそうだし。
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2010
11,04
21:14
告白ごっこー
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
あいかわらずの由令。
中等部の由乃、可愛いですよね。だって薄幸の美少女ですよ……一応儚げキャラの志摩子だって持ってない称号ですよ(笑)。
帰ってこないなあ。
集中して観てた時代劇がCMになって、ふっと沸いた思考は私をほんの少し退屈にさせた。令ちゃんを待つ、という行為はもう慣れっこを通りすぎて日常の一部みたいなものだし、更に言うなら令ちゃん以外の相手も含めた誰かを(あるいは何かを)待ってる時間は私の人生をかなり占拠していた。それって何かむなしいことよね、と小さくため息をつく。あんまり大きいと令ちゃんが心配し過ぎるから。今はいないけど。
ひとりで身体丸めてテレビを見つめてるのも大概さびしいことなのかもなあ、と思って、ちょっと意識的に背筋を伸ばしてみる。CM長いなー、ていうか同じのやりすぎよ。そのギャグは正直もう飽きたわ。
しっかり覚えてしまう辺り罠にかかっているんだわ、と舌打ちをする。これも無意識のうちに小さめに、だって令ちゃんが……ってだから今はいないんだってば。私は主演男優のかっこよさに素直に痺れてれば良いのよ。今日の悪役も渋くて良い感じだけど。悪行成敗ですかっとしたい気分だから是非かっこよくやられて欲しい。
……そういえばここまで元気なときに令ちゃんが隣にいないって珍しいかも。
可哀想な村の風景が映ったところですっぱりと切り替えようとした意識は、思考主の思惑に反して頑固にくすぶり続ける。熱が出て頭がぼうっとしていたりとか、身体の節々が痛いときとか、はやく令ちゃんこないかな、とベッドで待ってる休みの日にはもう慣れたけど。くっきりはっきり健康体(令ちゃんは私がどんなに元気でもこうは言わないけどね)なときに令ちゃんと離れるのは、うん、そんなになかった。令ちゃんの修学旅行とか。大会の遠征とか。ごめんねごめんね、としまいにはこっちが怒り出すまで謝り続ける令ちゃんの情けない声を思い出して、ふうっともう一回息を吐く。
今度CMになったらクッキー持ってこよう。令ちゃんが昨日呆れるくらい焼いてた奴。
本当はもうだいぶ集中力は切れちゃってるけど、(どうせ現在進行形で録画してあるし、)お気に入りの俳優には意地でも背を向けないんだから。だいたい令ちゃんが悪い。お中元のオレンジジュースも合いそうだよね、って言ったらじゃあ明日はそれでお茶会にしようか、と笑ってた令ちゃんがもう夕飯も近いのに帰って来ないのが悪い。
ひとりっきりでするわがままもつまらない。腕を組みながら睨むように画面を注視する。(彼の台詞に集中してるからであって断じて八つ当たりなんかじゃない。)
伸びたはずの背筋が丸まって、令ちゃんへの呪詛が勢い余ってふた回り近くした頃、やっと待ち望んだ声が聞こえた。
時代劇なんかとっくに終わっちゃったわよ今観てるのは録画! 挨拶して欲しかったらもっとはやく帰ってこい。
待ってたんだから。ばか令ちゃん。
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2010
11,03
21:40
読書メモ。
CATEGORY[読書メモ]
こたつ布団が行方不明。
どこ行った……。
『ハヅキさんのこと』川上弘美(文庫/小説/短編集)
百合物、と昨今の波の中でいうには弱いやもしれませんが「琺瑯(ほうろう)」や表題作は良い女の子と女の子の話でした。一般女流文学モノにはついほいほいとつられてしまいます。
『やさしいため息』青山七恵(単行本/小説)
「終わるとわかっている恋が、いつもわたしの視界を暗くしていた。」
本筋とは無関係なところですが。
癖が少なめの雰囲気作家、というイメージ。建物や人物はしっかりそこにあるのに僅かに霧がかかってるというか。
『岳飛伝』田中芳樹(文庫/歴史小説/中国古典翻訳)
全5巻。
青雲編:伝記で一番楽しいのは少年時代だと思っている。
烽火編:さくさく口上流し読み。……すみません。
風塵編:岳雲可愛いなあ。
悲曲編:湯懐ー!
とか美形の挿絵に叫んでたら主人公がお亡くなりになりました。残り1冊は弔い合戦?
凱歌編:本当に弔い合戦でした。腕白少年は大好きです。
『虐殺器官』伊藤計劃(単行本/近未来/ハードボイルド)
いとうけいかく。流石に読めない。
ハードボイルド読んだーという満足感がたっぷり(笑)。救いがないのにとても満足してしまいました。収束のつけ方凄いけど……だって後味……。そうくるか。
『PSYCHE プシュケ』唐辺葉介(新書/小説)
不条理系物語。蝶がキーで家族ネタ絡んでて。
ひたすらに無情感。
『ぶたぶた日記』矢崎存美(文庫/小説/オムニバス)
ぶたぶたさんデビュー。ラノベメインの某レビューサイトさまが唐突にはまられたので便乗。
そして追随してはまる。あたたかさが押しつけがましくなくて和む……。
『はちみつのタネ』尾山理津子/新野めぐみ(単行本/児童書)
れんげと菜の花とアカシア。
絵本と児童書の中間くらい。
『灼眼のシャナ ⅩⅣ』高橋弥七郎(ラノベ/ラブコメ)
クリスマス……前夜。人ゴミ以外はちっともイブらしくない主要メンバーたち。
『アウトニア王国奮戦記3 でたまか 純情可憐編』鷹見一幸(ラノベ/スペースオペラ)
これでひとくぎり。
続きは……他のシリーズ読みきってから考えます。
『本日の騎士ミロク 1~4』田口仙年堂(ラノベ/バトル/ファンタジー)
中世騎士道……というほど大仰では勿論ない少年と王女と仲間たち。しっかり国家間闘争に巻き込まれ歯車になってる割にとても冒険者パーティのノリ。ガチ格闘がメイン戦闘なのが好きです。
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2010
11,02
21:19
いつの間に4年半。
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
蓉聖っぽい聖蓉。目指したのはベタ甘。
君が僕を。の3巻章題にひっそりたぎったのです。
骨フェチではないつもりですが鎖骨や肩甲骨はとても好きです。
背中、すき?
……ええ、背中も好き、かしら
でも、
ふふ、くすぐったい
きもちいい?
あら珍しい
びよん、と伸びた腕が器用に。
聖の背に触れる私の頬に触れ、捕らえたと思ったら撫でさすって去っていく。
うつぶせの彼女には見えもしないくせに。口を尖らせたくなるくらいには小憎らしい。そうできないくらいにはいとおしい。
翼の名残……、
よーこってさぁ、ほーんと、
何を言われるか、私だって、わかっている。
とても静かな期待が胸を満たす。さっきまでの聖の指が、舌が声が洗っていったわたしのこころ。
それでも若干の気恥ずかしさが空気に溶けて。くすりと笑う聖。
そーいうロマンティックな話、好きだよねえ
呆れた?
んーん、感心してるの
ばかにしてるわね
まっさかー
浮き上がる肩甲骨。聖の骨ばった身体、には、途方もなくふさわしく。
そうかもしれない、ってところがいいんじゃない
舐める、を通り越して軽く歯を立てると聖は身を捩った。快感からではない。悔しいことに。
いったん四散した空気を、もう一度呼び戻すのは難しい。だから考えないことにする。
ろまんちすとー
…もう
いつもの2文字は口の中。一緒に含んだ聖の肌。
蕩けるというよりは、これからぐずぐずと崩れていきそうな笑い声が近くでして、もう一度右腕が伸ばされる。微かに身体を捻る予兆。
ああ、やっと捕らえられる。
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2010
11,02
01:18
『RIGHT×LIGHT 10』
CATEGORY[読書メモ]
ツカサ(ラノベ/異能バトル)
勿論基本スタンスはどうしようもなく友月愛です。
啓介やストーリー展開がどうなろうが友月が幸せならそれでいいし見せ場があれば喜びます。そういう意味で幸せでした10巻。ずっと友月のターン!w
まあどう考えても「最後の平穏なひととき」かつ友月の恋愛的幸せは頂点を迎えてしまったわけですが。あの言付けは卑怯ですよね差し出された手を取らなかったくせにキープですよ……本当蹴り倒してやりたい(笑)。おいこら佐藤(違う)。
ところで啓介には中二コースをばく進していて貰わないと不安になります。だから「英雄に戻る」とか最後の方で自分で言っちゃっていてとても安心しました。未由の行動も単なる自己犠牲じゃなくなってきていて良いですね。支配との葛藤とか……! 順調に魔女コースとか言わないそこ。ここまでアピールして告白して献愛してそれでも啓介はあの選択なわけですが。なんでだよ。……いや、アリッサのことが脳裏に浮かぶとかそういうのがあればむしろ仕方ないなあと思うのですが。友月の方も立場や実力、精神面は間違いなく友月優位なのにこの性格で望みだもんなあ……。
あとは、由衣に対してはひたすら可愛い妹兼マスコットな存在として愛でてたので、いつの間にか現状のラスボス?に取引までもちかけて裏で暴走してたという展開にちょっと吃驚しました。いなくなったのは誘拐とかまた囚われ系か自我喪失暴走系かと思ってたら……。まあ私の予想なんて当たった試しがないんですけどね。いいんです友月の扱いは良い意味で裏切られて嬉しかったですし。サブヒロインとしてはこれ以上ない待遇じゃなかろうか。一応納得ずくですし。
そんなこんなでハロウィンは諦めました。明日は1000記事目だそうなので聖蓉書きます。意地でも。
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2010
11,01
05:25
はっぴーはろうぃん!
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
遅刻。
いや今年は元々江蓉の予定だったんですよ。現在1勝1敗、な某方の更新に色々吹っ飛びました(笑)。初夏の頃、……まあサイトの更新状態から想像つくやもしれませんが、ちょっとマリみてから離れてた……というよりは二次創作からずれたところにいたんですよね。つまり実質初見……ごちそうさまでした。
……そうか他所さまのサイト巡っておかなきゃなんだ……。ハロウィンは今日あがいて無理だったら諦めます。肉付けに失敗した小ネタ置き逃げ。
祐巳ちゃんでも悩むよねえ
当たり前です
ありがと
……意味がわかりません
んー?
怒ってくれて
やっぱり意味がわかりません
だってさー、蓉子相手だったらこういう反応しないでしょ?
できるわけないじゃないですか
恐れ多い?
……
じゃあさ、江利子だったら?
……どうしましょう
ぶっ、そうくるか
何がおかしいんですか
あっはっは
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2010
10,30
00:28
告白ごっこ
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
これがハロウィンでもいい気は割とします(笑)。
由令由令。下級生同色CPはどれだけ可愛く甘くしても許されるって信じてる。
「令ちゃん」
「え、何?」
「焼きすぎ」
「うっ」
太らせるつもり? とか聞いたら由乃はもうちょっと肉をつけた方がいいよとかこの従姉は真顔で言いそうだ。少しばかりしょぼくれた令ちゃんはそれでもちらちらとこちらを伺っている。おいしいことなんてわかってるんだから、急いで食べることもないじゃない。その態度に言い返したら本気でへこまれるかしら。
これってサディスト? ふと感じた疑問は写真と伝聞でしか知らない姉の姉にあたる予定の人の笑顔で押し潰された。それはもう一瞬で真空圧縮だ。ああもう、想像だけで腹が立つ。会ったことないけど! 会ったらもっと腹が立ちそうな気がしてるけど!
思わずわしづかんで口に放り込んだクッキーはココア味。紅茶がよく合いそうにほろほろと崩れていく。おいしい、のは勿論なんだけど、如何せん腹の虫が収まらない。
きっと睨みつけると途端に不安そうな顔をする令ちゃんに、見たこともない上級生への八つ当たりをひけらかすのも馬鹿馬鹿しくなって、おいしい、と叩きつけるように告げる。ついうっかりって奴だ。紅茶が飲みたいこないだ買ったあれがいいのねえ令ちゃん淹れてよ、まで心意気は一息で。
ぱっと顔を輝かせて(本当、単純なんだから)いそいそと準備に向かう令ちゃんを見ながらもう一枚つまむ。今度はプレーン、いやバニラか。まるい形のは多分ドライフルーツ入り。
私が一番、の令ちゃんにほんのり(しっかり)優越感を覚える悪い子は毒味と称して全種類ひとつずつつまんでいく。大好きなココアは全部もらっちゃおうかな。嬉しそうな令ちゃんの笑顔と一緒に。
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2010
10,29
03:01
告白ごっこ
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
由令小ネタ。
実は改造前(笑)の話がとても好きですもっと読みたい。仕方ないので自家発電。
「由乃」
「なーに」
「好きだよ」
「うん」
昨日私が焼いた(一気に焼きすぎだと怒られた)クッキーを頬張る由乃に声をかける。あっさり頷いた由乃はこちらを見もしない。まあ時代劇の再放送に割り込んだ私が悪いんだけど。テレビで今流れているのはCMだけれど、結構真剣に画面を睨んでる彼女の姿は客観的に見るとちょっと怖い。
斬った張ったの世界はあんまり見たくないから、背中合わせにでもして座りたかったけど、なんとなく諦めて私は由乃の頭を一回だけ撫でた。
「ジュース持ってくるね」
怒るというよりは不審そうにこちらを見上げた彼女の頬についてた菓子屑をついでにつまんで、隣の台所に足を向ける。
オレンジねーという声より前に、橙色の液体をついでほっと息をついた。
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2010
10,28
12:26
告白ごっこ
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
不人気カード噴いたw
そんなことより星野監督……マジですか。とかいう話題はあんまり書かないようにしてたんですけどね。元々振ったのは自分ですね(笑)。
黄薔薇なふたりです。
見透かされてるなあ、と思う。
あんまり嫌な気分じゃないけど、こんなこと考えてしまうことすら傲慢かもしれないけど。
お姉さまってすごいなあ、って。
感嘆をひきつれながら道を歩く。やっぱり傲慢かな、思い上がりかな。
だってそれって、私のことわかってくれてる、って感じることだ。
通い慣れた景色は、ひとりだといつもより味気ない。ぼんやりと浮かべた由乃の姿は朝の恰好。
観たいテレビがあるから先に帰るね!
はしゃいだ顔の色はよくよく見ても元気そうだったから、私は頷くしかなかった。
……気をつけてね。
機嫌を損ねるってわかってても、そう言わずにはいられない私に、由乃は珍しくもにいっと笑っただけで、最近お気に入りの鼻歌を聴かせてくれた。
どことなく荘厳なあれは、多分今やってる剣客物の主題歌だ。
早引けの理由をまさか時代劇にするわけにもいかず、健康とは言えなくとも小康状態の由乃への心配を口にするのは明らかにルール違反で。
私の不安定を容易く宥めたお姉さまももうとっくに裏口でごきげんようとお別れしてしまっていて。
心細い、の一歩手前のもやもやが、影になったみたいに私の足元の黒は長く伸びている。
……強がるのはやめて、前を向いてまっすぐに走っちゃおうかな。
首にかかるロザリオを思いっきり揺らして。
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2010
10,27
00:48
告白ごっこ
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
令と江利子。ほんのり×というか→というか。
1年前に書いて、時間軸を盛大に間違えたせいでお蔵入りしてたのですがこれだけ改造すればなんとかなることに気づいて復活。
CPは由令と江蓉です。次の話から。
「お姉さまが、好きです」
前後の文脈も状況もすっ飛ばして唐突にそう言われて、平然とした顔で妹を見返せるくらいには私はポーカーフェイスに自信がある。
「由乃ちゃんの次にでしょう」
「……いけませんか」
「そんなこと言ってないじゃない。
私だって、令より自分が大切だし」
「……はぁ」
毒気を抜かれた顔。私で抜ける毒なんてまあ大概まともなものじゃない気がするのだけれど気のせいかしら。
「半身みたいなものでしょ、あなたにとっての由乃ちゃんは」
「半身、なんて」
恐れ多いです。なにより私と由乃じゃちっとも似てませんよ……!
上級生相手に声を荒げられない令は困った顔のまま。
言いつのる、食い下がる姿も外見に反して随分と可愛らしい。好き、と言い換えてもいい私の気に入り、は哀れなことに私流儀の愛され方をする。
「こだわらないの、どのみちくだらないことだわ」
「くだらない、ですか」
「そ。
しょせんただの言葉遊びよ」
結んで開いて、やあやとりよりはもう少し建設的かもしれない。
そんな比較自体くだらない、それだけのもの。
「大切なのはあなたが私を好きで、私があなたを好きだってこと」
「あ……」
「違う?」
「違いません!」
勢いの良さは流石黄薔薇ね、と、漏れそうになった笑みをおさえる。似ていない姉妹だと言われるのも構いはしないし、事実令が私に似ていたらたいそう気味が悪いだろうが、細かな繋がりにこじつけるのは悪い気分ではない。
「はい、万事解決。
じゃあやり直しね?」
「はっ!?」
「「お姉さま」相手に告白されてもあんまり嬉しくないわ」
「あ、そ、それは!!」
「言い訳するつもり?」
「うっ……」
頬を染め可哀想なくらい狼狽えているあなたを見るだけで、本当は充分なのだけれど。
言って安心させてしまって今後もうこんな可愛い顔が見れなくなってしまうというのも残念だし、ね。
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2010
10,26
01:54
(no subject)
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
RIGHT×LIGHTとはやて×ブレードの新刊読みました。
楽しみ過ぎてマリみてに回す容量がないので一回休み(笑)。どっちも佳境で遂に、ですね……!
取り敢えず紗希に心を撃ち抜かれてしまったのですがどうしたら良いでしょうか。決着がついた後再登場してくれることを激しく希望。信じてます。
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TB[]
2010
10,25
02:33
読書メモ。
CATEGORY[読書メモ]
RIGHT×LIGHTとはやて×ブレードの新刊買ってきました。
楽しみ過ぎる。
『七王国の玉座5 氷と炎の歌1』ジョージ・R.R.マーティン(文庫/中世ファンタジー/第一部完)
「だが、口に出せない真実もあれば、必要な嘘もあった。」
とかなんとかかっこつけてるキャラもいましたが、私に言わせればお前ら皆同レベルだ(笑)。もう少しわかりやすく生きてくださいお願いします。陰謀も策謀もいいけど糸の種類が多すぎて多すぎました。そしてドロゴ……!
ダニーが覚醒してしまったのですがその方向は……吃驚だったけどこれはこれでありかな……w狼な人たちもついに主体的な行動が始まりそうですね。何だかんだで第二部も読むつもりです。
『「文学少女」と戀する挿話集 3』野村美月(ラノベ/古典パロ/短編集)
麻貴登場シーンと流人のターンつまり千愛ちゃんの話ふたつだけ読んで暫く放置されてました。やたらと読書波が来た日に便乗して読了。牛魔王いい奴じゃないか(笑)。
悠人くんがかわいすぎてどうしようかと。ええどうせこういうちびっこ好きですよ……! 短編集はキャラサービスだと思ってますw
『「文学少女」見習いの、卒業。』野村美月(ラノベ/古典パロ)
「こころ」とかまさかそんなベタなと思いながら恋愛矢印のひねくれ方が楽しすぎてしっかり堪能してしまいました(笑)。どろどろの依存で青くてどうしようもなくて……良いですね。
『カラクリ荘の異人たち 1~3』霜島ケイ(ラノベ/現代ファンタジー/妖)
対魔とか陰陽師とかそんなこともなく、でも日常の延長に確かにある空栗町の異界交流。キャラとしてはレンくんがすごく可愛い(笑)。主人公も普通に好きです。鈍すぎて鈍器と化してるところも含め和みます。
付喪とか言霊とか、こういう想いの有り様には弱いんだよ……などと呟きながらもインパクトはタカハシさんと鈴子さんに全部もってかれましたw凄い人たちだ。
『人類は衰退しました 3』田中ロミオ(ラノベ/近未来ファンタジー)
ファンタジーと一くくりにしていいものかとは結構いつも思うのですが、このシリーズは特にそう思います。ふわふわゆるゆるですがとてもそう感じます。なぜでしょうね。
今回のテーマ、大変好みでした。こういう重たさ、好きなんだよなあ……。シビアな現実部分とか正体とか。
『デュラララ!!×4』成田良悟(ラノベ/バトル/日常)
↑と、1年くらい前にお借りした時にメモしてあったのですがどうみても違いますよね色々(笑)。結果的にはオムニバスな短編集です。短編集はよく時が止まります……やっと読めた。
セルティとか年少組とか好きなのですが新キャラの面々、可愛いじゃないか……。妹も弟も好みだなあ。
いつの間にかブームが巻き起こって収束してたらしいので同人一回りするかなあ……。
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TB[]
2010
10,24
00:31
わあい
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
どうやら暫く某Zさまが敵方になることが決定したみたいですねwどちらが制すにしろ、良い試合になるといいなあ。と今のうちに綺麗なことを言っておく(笑)。遠慮なしに日記書いてくださって構いませんむしろ楽しみにしています。
こちらの日記まで見ていらっしゃるかはわかりませんがこそりと私信。でした。
皆様拍手ありがとうございます。心から感謝です嬉しいです。そしてこの日記の記事数がもうすぐ1000だそうです。……よく続いたものだなあ……。
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TB[]
2010
10,23
00:47
枯れ木は花にはならない
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
相変わらずボケてますね。
聖と祐巳の色惚け合戦は、予定してたオチにどう頑張っても繋げられなかったのでまたいつか祐巳か瞳子サイド辺りで補完することにします。前回のにあと1~2行足して取り敢えずキリにしてサイト送ります。明日いけるかな。
それよりなにより誰かこの迸る江志熱をなんとかしてくれないか……。幸せな江蓉や江志、私も見たいです……! とここでひっそり主張(笑)。我が家では……うん……。大体聖蓉の影が漂ってたり未来は現白が決定事項だったりしますからね。期間限定なのを考慮に入れなければ甘いのですが。甘いはずですが。あーでも志摩子泣かせたいなー「江利子さまに言われる筋合いはありません」とか馬乗りになって泣きじゃくる志摩子と暖簾に腕押し好きにしたら後悔するのはどうせあなたよな江利子で江利子受っぽいけどあくまで江志な話が書きたい。裏は聖蓉で昔は江蓉で、江利子はふっ切ってる(というか江利子から振った)けどそれを知らない志摩子がですね……いい加減SS形式で書けよ。
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TB[]
2010
10,22
00:51
あと一回
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
で止まる悪癖をいい加減なんとかしようぜ自分……orz
惚けごっこに行き詰まったので先日の江蓉をまとめてサイトに送りました。SSリンクどうするか悩んでいるうちに日付越した……まあいいか……。聖蓉の長い奴を書いたときにでも登録したいと思います。枯れ木だって花のにぎわい。
情弱なのでようやくこの間気づきましたが、薔薇の館(サーチ)に、ついに幕がおりるそうですね。長い間お疲れさまでしたとてもよくお世話になりました。トップの情報含め。感謝です。
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TB[]
2010
10,18
21:51
(一応)聖蓉と祐瞳。
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
……終わらなかった! orz
この語り口をさせると、聖というより佐藤と呼びたくなります。昨日の続きです。
「どちらかといえば紅茶派だったけど、
珈琲ならブラックで、
緑茶は……まあ祐巳ちゃんでもない限り何か入れたりはしないだろうけど」
「グリーンティおいしいですよ」
「あーうん蓉子は好き」
「わぁ!」
おばあちゃんっ子は遠慮がない。
素敵ですね! の意味はいまいち分からないけど気にしたらいけないのだろう。たぶん。
「祥子の好みはよくわかんないよねえ」
「聖さま、失礼です」
今度はちゃんとぷくりと膨れる……かと思いきや口がアヒルになっただけだった。
しかもそのままココアに息を吹きかけている。なんでも血筋のせいにする気はないけど、(そもそも疑似だ、)猫舌なのは紅薔薇の伝統だよなあとしみじみ思う。祥子もその意味ではしっかり紅薔薇だった。それから蓉子のお姉さまも。
蓉子と似てるねって言ったら祐巳ちゃんはものすごく喜ぶだろう。反対に蓉子に祐巳ちゃんみたいって言っても、ちょっと眉を下げてからやっぱり嬉しそうな顔をしそうな気がする。祥子が混ざったって、勿論。
嫉妬心がまったく沸かないのはさて一体誰の人徳に依るものか。ココアに息を送るだけ送って、口をつけもしないままフォークを取った祐巳ちゃんはまるで恋でもしてるみたいに蕩ける笑み。向かう先はケーキ。
「……味わい深いねぇ」
私には適温な珈琲を啜る。ふぇ、何がですか、と祐巳ちゃんの顔が訴えている。
実際に口を動かさないのはひょっとしてものすごく成長したって言えるんじゃないだろうか。なんでさっきから祐巳ちゃんの今昔を比較してるのかわからないけど。
……懐かしさと嬉しさ、少しの感傷。
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2010
10,18
01:50
睡魔に負けた
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
昔「しあわせ分譲中」という頭が春なSSを書いたのですがその派生モノ。CPとしては聖蓉・祐瞳でした。
次回続き書いて終わりです。眠いです。
一本取られた。
注文は決まってるのにメニューを開く私を見て、祐巳ちゃんはまだ笑ってる。
私のことを、じゃなくて、幸せでたまらないって表情で。
「ごちそうさまです」
「いえいえ」
今日のブレンドとココアとフォンダンショコラ。白エプロンがよく似合う店員がにこりと笑って、サービスで笑い返したらちょっと赤くなった。中々に可愛らしい。昔の祐巳ちゃんほどではないけれど。箱庭の子羊たちくらいかな。ああでも童顔だけど20越えてそうだなあ。
佐藤聖の女の子観察眼は無駄に高性能なのだ。もっとも真相があらわになる日なんか十中八九来ないのだけれども。
(一か二の可能性に当たったら蓉子の機嫌は間違いなく降下するしね。可愛いんだから。)
「そういえば、」
ぴこりと跳ねるツインテールを目の保養にしながら、
「私のお姉さまはストレートが好きだったなあ」
さっきの店前での問答を蒸し返してみる。
祐巳ちゃんが浮かべたのはちょっと意外そうな顔つき。それは記憶より随分とおとなびてはいたけれど隠さず駄々漏れなところは相変わらず祐巳ちゃんそのもので、安心のその仕草に私は息を漏らしてしまった。
笑うというにはゆるく、ため息なんかではもちろんない。かといって感嘆ほど大袈裟でもない。
膨らみかけた頬が戻されてわざと怒ったような顔。
おお。どことなく、紅薔薇の貫禄。
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2010
10,17
03:06
読書メモ。
CATEGORY[読書メモ]
くだ巻いてる量で切り貼りしたら混ぜるな危険になってしまった感が……。
……まあいいか。今更今更。
『食うものは食われる夜』蜂飼耳(詩集)
「三輪山」と「児童相談」と「隔世遺伝」が好き。あと「根の国」。勝手に百合だと思うことにしました(笑)。まっとうにうがって読むなら乱交パーティというか、少なくとも男女エロス的暗示はあるはずなんだけど、人としてのかたちを与えられてるのは「わたし」と「彼女」のふたりなので、このふたりで。
『七王国の玉座3~4 氷と炎の歌1』ジョージ・R.R.マーティン(文庫/中世ファンタジー)
ドロゴ×ダニーを応援中、というか、ここまででちゃんといちゃついてるカップルがこの人たちしかいないような……もう1200ページは読んで来たと思うんですが。ふたりとも真摯さがいい。相手の言語を覚えようとしたり、生理的嫌悪を押し込めてまで相手の風習を尊重したり。
あとアリアには普通に惚れます。すごく力入れて書かれてますしね(笑)。うんかっこいい。
ストーリーは、わかるところだけ、楽しんでます。開き直りです。
『断章のグリムⅩ~ⅩⅠ いばら姫』甲田学人(ラノベ/童話パロ)
耀かわいいなあ好きだなあと思ってたら案の定でした。いや予想も覚悟もしてましたけど。ね。
怪奇シーンも通常営業でざっくざくに駆け抜けました。だから指や目は苦手だと……。
でもやっぱり正気の狂気が一番怖かったです(苦笑)。肝心の母の余韻がああだったから、余計に。
『宮廷神官物語 選ばれし瞳の少年』榎田ユウリ(ラノベ/ファンタジー)
BLまではいかないけどメインキャラは男しかいない。まあビーンズですしねー。
メイン3人のキャラがどれも中々に好みなので続きも楽しみにしようと思います。大好物な旅路や芸座が終わってしまってどうやら宮廷サイドになりそうですが、さて。
『ロウきゅーぶ! 6』蒼山サグ(ラノベ/スポコン+ロリコン/短編集)
5巻は図書館頼みにしたんですが、あの短編が載ってると聞いて、つい(笑)。
短編集なので比重が大変ロリ方面に傾いておりました。読書メーターの評価が二極化していて笑いました。それ以前に割とジャンル無差別なはずのお気に入りリストが一時期ロウきゅーぶ無双で吃驚しました。どういうことなのw
智花好きなのでいつものやりとり増量は大変嬉しかったです。ついに双方の親公認に……(笑)。鈍感かつ勘違いはお約束とはいえそろそろ昴を蹴り倒したくなってきました。妹への情じゃないだろ……!とか。ね。
次巻のスポコンターンも楽しみ。いやそれより5巻だよ……買ってしまおうか……。
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2010
10,14
23:40
今更聖蓉で七夕のとか。
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
雰囲気変わってしまって入れ損ねたつまり没ネタ。
「こういうのに自分のお願いを書くって、初めてなのよ」
「へえ?」
小さい頃から家内安全とか書いてたのかな。皆が幸せでありますように?
蓉子なら世界平和だって素直に願ってそうだ。小さな手が掴めるもの。掴めないもの。
「本当の願い事を書いたのも初めて」
「本当?」
「……我欲って言うのかしら」
それじゃあサンタさんには何をお願いしていたの?
何歳まで信じてたのか、鎌をかけようが酔わせようが頑なに口を割らない蓉子のトップシークレットをつつくのは最近薮蛇だ。
しつこい私が悪いって蓉子は言うけれど。墓場まで持っていくような秘密でもないでしょうに。
「今までは?」
「織姫と彦星がちゃんと出会えますように」
「ぶっ」
お約束を尋ねたらお約束で返された。直球過ぎて逆にクリーンヒットした。
うっすいアルコールが逆流して鼻が痛い。
「せーいー?」
「わ、」
拗ねた声に一拍遅れて布巾が飛んでくる。
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