2024 05,10 14:40 |
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2010 12,14 01:35 |
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諦めて中途で晒し。続いてるのかどうなのか。
聖蓉、ですが江蓉スメルもほんのりと。 「それで私のところに来たってわけ」 「……ええ」 辛辣な江利子。けれど本当に私が参ってるときは彼女は何も言わないから、無言で慰める手は今は私を嘲る紅茶を淹れているから、だから今の私は大丈夫だと。江利子という物差しで確認して小さく息をつく。安堵に限りなく近いそれを、馬鹿にした江利子は躊躇いなく切って捨てた。 「笑われて安心するなんて、変態ね」 「そうね」 こういうときに私は抵抗することばを吐かない。両者が承知しているから、皮肉の刃は丸まって慰撫に代わる。冷たいほど、ひどいほど楽になれる。どう繕ってもただの事実。寄りかかる私と支えない江利子。原因は聖だけれど、元凶は私。 今日の鎮静剤は、どうやらハーブティーだ。 「楽になるのは蓉子だけなのよ?」 知ってるわ。 お茶うけを手繰り寄せると江利子が鼻で笑う。心配の発露にも見えるその仕草を直視できない私は、一口大のクッキーを少しずつかじっては租借する。江利子とこうしてふたりきりになって、救われるのは私だけ。苦しむのはふたり、いや片方には寂寥か。割に合わない。不公平な天秤の歪みを正す役割は、いつもなら真っ先に引き受けるのに。 ……だって、それは。 PR |
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