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2009 04,26 12:21 |
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聖祐に挑戦、と思ったはずがどうみても聖蓉(に祥祐?)です。そういえば聖蓉が両思いになる長編って聖祐や聖志が踏み台にされることが多いですよね。まあ逆も然りなのでどっちもどっちですが。
「祐巳ちゃん」 「……何ですか?」 「君のことを、愛してたよ」 嗚呼弱い私はこんな小さな子にも縋ろうとする。 「…そうですか」 しがみつく私も彼女も、あの時代錯誤な制服はもう着ていない。彩りを覚えた肌同士が、華やかな壁でふたりを阻む。 「私も、ですよ」 「……え?」 「聖さまのことを、愛してました」 特別ではないかもしれませんが、特別でした。 照れくさそうな声が、顔をあげないでくださいと私の頭を押さえつける。何度も飽きもせず抱きしめたあの頃から、少し成長した身体が柔らかく私を受け入れる。目的も反応も感触も違う、でも私は情けない抱きつき魔は変わらないままなのに。 「……過去形なんだ」 「聖さまだって、過去形だったじゃないですか」 あの頃より賢くなった祐巳ちゃんは緩やかに私の背中を撫でた。なんか、似てるな、と思って、笑いがこみ上げる。そういうことなのだ。過去形、結構じゃないか。 「そうだね」 だけどもう少しだけは、このままでいさせて。 肯定の笑い声のあとで、懐かしいです、なんて呟く少女も、確かに私を過去にしていた。 PR |
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