日記
いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 一応本家は二次創作サイトらしい。
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2026
07,25
10:12
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2009
07,14
13:13
箱詰めピクニック
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
ピクニックに行く前に力尽きた。
黄薔薇のふたりです。何も考えなくていいラブやほのぼのが書きたくなると大抵下級生になっている。
梅がしだれ、香が鼻を擽る。
降水確率は数日前からゼロパーセントで、バスケットの中には首尾良く買えた具材が、とりどりの色を競いながらに薄く切ったパン生地に挟まれている。絶好のピクニック日和。ちょっと絶好過ぎて気温は春の陽気を通り越していて、由乃の体調が心配だけど。いやでも口にしたら怒るだろうな。
手術後に振り切れてしまったメーターが由乃を縛っていた過去を懐かしめるくらいには平和な日々の中で、由乃の呼び声が聞こえる。待ちきれないというのが伝わるのが何より嬉しい。今日の由乃の足元は脱ぎにくいブーツだって知ってるから、はーいと大きく返して水筒に麦茶を注ぐ。早く行かなきゃ。心はもうとっくに飛んでいってるけど。
似合うね、って言ったら、令ちゃんが選んだんだから当たり前でしょ、と得意気に笑う由乃の、手を取る私の袖口がひらりとはためく。これしきの飾りですら本当は気恥ずかしいんだけど、由乃が真剣に選んでくれたんだからと頭を振る。バスケットは揺らさない。由乃に触れた手もぶらしたりなんかしない。
どうしてそこで赤くなるのよ。呆れた風の少女の小さな手に指同士を絡めるいつもの繋ぎ方でくっついた。
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2009
07,13
13:11
(no subject)
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
何がとは言いませんが先日軽く犯罪者の仲間入りをするところでしたごきげんよう。思いとどまれて本当良かった。疲れてると碌なことしませんね。疲れてるとか自分で言ってられるうちは元気なもんですけどね。
うん、二次元と三次元の混同はよくない。
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2009
07,12
16:19
無謀にも原作準拠を
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
目指していたのです、よ……。書きかけフォルダからサルベージしてつけ足して一応サイト更新しました。既出じゃないのは久々? 聖蓉というと怒られそうなふたりです。
それにしても心情と状況を混ぜ合わせるの難しいなー……どちらかに偏った文だと勢いだけでなんとかなるのですけれど。
とある絵師さまのブログの文章に惚れ込むという妙な現象が起こり、ここ数日自由時間はだいたいその人の過去ログを遡ってました。ようやく終わった。こういう淡々とした、というか、大人びたというか……まあかなわないから憧れるんですよね……。
単純なので影響を受けた文体がそのうち顔を出すかもしれません。聖蓉でさらっとした奴とか似合いそうだな。文体萌えは標準装備の管理人です。
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2009
07,11
16:43
依存依存依存
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
煮詰めてたらもう何がなんやら。
二次元におけるあなたの好きなタイプを一語で記しなさいと言われたら私の解答は恐らく「健気な子」ですが好きな関係を聞かれたら「共依存」です。大好き。
しかしらぶとかもえとか通り越して頭が煮えてきたために逆に毒も蜜もないさわやか欲求が身をもたげ、せっかくだしと自己生産。そんな経緯で微妙に加筆されたのも詰め込んで現白更新しました。聖蓉では書ける気がしなかったあたり駄目ですね。正直初期の聖蓉とか今見ると本当に自分が書いたのかと言いたくなる。思えば遠くにきたものです(笑)。
そしてここ一週間の拍手解析画面で、バトロワの話題を出した日の盛り上がりに噴きました。みなさまありがとうございますでもこのままだと調子に乗ってしまいそうです。正直プロットまではもう立っているとは……大きな声では言えない……。
明日はいい加減にブログで埋もれてる合計して僕や旧白をまとめられたらいい、な。微えろを目指して玉砕したあれはどうするかなぁ……。
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2009
07,09
13:21
拍手没話ー
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
カニバリズムを妙な方向にこじらせてる……さすがに古紙は汚いと思いまs
図書館の本の中にその書きさしを見つけたのは、偶然だった。奇蹟と言っても差し支えは無いし相違もない。
独特な、と言い換えても構わない、一部だけ歪に主張する筆跡。まっすぐなのに、美しく整っているのに、よくよく見ると個性が光る。強烈に他人を惹きつける。
ああ食べてしまいたい、と、蓉子は思う。この紙片を、手垢にまみれバイ菌の繁殖する、不味い繊維の上に乗った美しい聖の文字を。それは暴力的な衝動だった。渇望が唾(つばき)で舌の根元を湿らせた。触れた指先がじとりと醜い汗をかいた。
そしてそれは禁忌だった。蓉子は鼻で笑う。自分のくだらない思いつきを、馬鹿馬鹿しいと一蹴し、吟味することを止める。乱暴に蓋をしたのは、いつかもう一度浮かび上がらせる余地を残したからだと、思いを至らせることもなく。排出するだけの新陳代謝を無理矢理に打ち切る。
――聖
傲慢な魂が肥大し体内の循環をそう呼吸までを圧迫するのは、止められぬまま。
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2009
07,08
13:31
昨日あんなこと書いてたからか
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
バトロワの夢をみましたorzしかも山百合会メンツプラス自分(プラスピンク髪の某キャラクターにリアル友人がいくらか/このあたり夢だなあって思う)とかいうあいたたたなキャスト。取り敢えず祥子はこの手で葬った。ふたり片付けたらしいのだけれどもうひとりは思い出せません。ぶっ壊れた令に追いかけられて冷や汗とともに目が覚めました。怖いよ。超怖いよ。
トイレに立て込もって(←死亡フラグ)ナイフらしきものを振りかざしてるのがラスト。まったくもう
……まったくなんだよ。どうやらその後二度寝したらしく目覚ましをとめたらダイイングメッセージみたくこの画面が出てきました。正直まったく覚えてません(笑)。ピンク髪……ピンク髪? うーん。
夢日記形式の二次創作とか、読むのは大層好きですが、現実のノンフィクションにはなかなかなりえないんじゃないかなあなんて思います。曖昧な細部を創作するからこそ面白いといえるのやもしれませんけれど。
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2009
07,07
13:33
妄想だけならいくらでも。
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
ちょっと細切れにして拍手ネタにでもするかな、と真面目に展開考えてみたのですよ。暗いのが売りのサイトでは一時期通過儀礼だったバトロワパロディ(笑)。そしたらアラが出すぎて笑えてきたのでせっかくだしメモしておく。うん無理ですねこれ。今やりかけのを終わらせないで次のに手を出す気は元々ないのでよしんば目処がついても当分やりませんが。今月はそういう穴をちょっとどうにかできたらいいな。まずはやりかけの御題からかなあ……。
現時点での壁:
・クラスどころか学年も在卒もまたぐし前提条件からしてなんとかしないと
・そして山百合会メンバーだけにすると人数が少なすぎる(殺り合いの数的に)
・しかし報道組まで書ききれる自信もなければ彼女たちが入る理由も作り出せない
・名無しだし脳内像は三次入ってるしで先々代は無理
・あ、菜々どうしよう
・そもそも剣と魔法でファンタジーな世界の住人なので銃とか現代鈍器とかわからなさすぎる
・悪人でしかない進行役とか書ける気がしない
・生死に直結するシリアスやハートウォーミングっていつもよりよほど恥ずかしい(笑)
・状況描写はどこまで必要ですか……?
・当然といえば当然だが後味が悪すぎる
それにしても、他所さまなんかでもこんな状況でネジがとんだ快楽主義者になるのは大抵江利子なのに、私がやると一番まっとうな現実主義者に……。ずいぶん前から不思議です。彼女に夢見すぎてるんだろうか。
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2009
07,06
11:09
江蓉。
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
微妙な距離感。
実は共振の孤独とかいう御題の続きですが蛇足だったやも。最近裏でこそこそと繋がりはじめている筆ペンワールド。(2パターン)
「……蓉子?」
校舎の壁に影が立った。
「…江利子……?」
紅薔薇さまではなかった、から。何を繕うこともなく緩慢に身を動かす。知らずぼんやりとしていた、つけであちこちがぱきぱきと痛む。
いつもの江利子。いつも変わらない、その安定が私には眩しい。身を投げ出したいほどの安堵に包まれたのは、不安定な今の私のせい。江利子のその無気力さを自分本位に解釈する、弱い心。
「どうしたの?」
「なんでもないわ」
私がいつも変わらないのはただの強がり。
知っている江利子はふうんと無感情に返答を返す。
「今から暇、だったわよね?」
ちょっと付き合いなさい、と唐突に。しかし私の手を取ることはなく、私がついてくるか確かめすらせずに歩き出す江利子。
何なのよ、と文句をのど飴のように口内で転がしながら彼女を追いながら私は自らに絡む嫌な感情を少しずつ溶かした。
正しくは「暇になった」ことを知っているだろうに言わない相手に感謝を言えない情けなさを残しながら。
*
「……一体どういうつもり?」
「公園だけど」
……そんなことを聞いているのではない。
無造作にベンチに腰を下ろす江利子はつまらなさそうに遊具を見回している。橙色の陽も失せかけたジャングルジムやブランコは、やはり退屈そうにこちらを見返してくる。馬鹿馬鹿しい。視線で児童公園を一回りした江利子は座るタイミングを逃した私に眉を顰めた。何をぼけっとしてるのよ、なんて呟かれて(だって私に向けられた言葉じゃなかった、)ぐいっと引っ張られた手首の血が止まった。
「さあ、人生相談でもしましょうか?」
「……結構よ」
辞退する私は木製のベンチに張りつけられる。江利子の隣で鞄を抱える。教科書とノートと筆箱と弁当箱と。今はすべり台や運亭より役立たずな私の所有物たち。
江利子は私を見つめる。私を見ないまま。明るさをどんどん失う遊具とその影に目の焦点を合わせながら。
「何が欲しかったの?」
欲しかった。欲しかった、のだろうか。私のこの欠落感を聖は埋められるのだろうか。
「……別に、何も」
ロザリオも優しさもそれから愛も。要らないし貰えない。二番手に甘んじる強さは私には無いから。
「代わりに私があげましょうか」
「冗談言わないで」
聖の代わり、代わりの愛。どちらもごめんだ。江利子は江利子で良い。誰かの代わりにしたくないしされたくない。
埋めて欲しい隙間を聖には見せることすらできない私は、リリアンの中庭のベンチに取り残されている。手首も首もとも膝も、寒々しく私の欠落感を焦燥に変えてくる。凍えまいと自ら燃える西日の燃料になろうとする。肩も触れない距離で江利子の隣に座っている。
乖離した心が呼ぶ相手と縋る相手を持て余す私は、もうとっくに沈んだ太陽に向け目を細める。象徴というものはおしなべて儚い。脆いから皆守ろうとするのだ。
そう強がる私の上にまた明日、陽は昇り燦々と照る。必ず沈むことを毎日毎日、見せつけておいて。
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2009
07,05
14:59
休日の方が忙しない。
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
息抜きは大切(自己暗示)。
しかし軽くネサフして先週分のをまとめたらタイムアウト。実は水面下で連作もどきと多少格闘はしとりますが……うーん。どうして聖蓉ハッピーエンドになるはずなのにこんなに聖の影が薄いんだ。元凶の白薔薇、とばっちり黄薔薇、総受気味な紅薔薇。なんか私のマリみて観が透けて見えますね。(いや腹黒主人公大好きだけど/あ、祐志……orz)
実はパラレルは世界設定だけは阿呆みたいに作り込んであるのですよ。静編ぐらいから。転換地点というか、ストーリー的に意味がある部分をほとんど書いてないので所詮無意味な捏造の山なんですが(苦笑)。合間好きーなんだよあれは好き勝手やるが元々コンセプトなんだ……!
しかし本格的に書き出すと真面目に人が死にまくるんですよね……山百合会の面々も数人はさようならですorzマリみてキャラを使ってしまってごめんなさい状態。蓉子が栞を殺してしまうあたりひどいストーリーだと自分で思います。でも年単位の妄想の結果もういい加減固まっちゃってるからなあ……。いつか来る閉鎖の日までには完結させてみたい。どうせ短編連作形式になるんだし。
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2009
07,04
23:50
エーブが出るなら
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
狼と香辛料の二期、気になるなあ……とか。マリみてまりほりから始まって、咲に青い花、それから大正野球娘とかささめきこととか、百合的に大豊作らしい最近ですが、結局マリみてを半分くらいしか見れていません。あ、まりほりの第一話はみたかな。聖蓉がめっきり夫婦になっていたことと令祥回が神がかっていたことで結構良いんじゃないかななんて思ってたら後半の超展開(主に黄薔薇的に)のおかげでいつの間にかネタにしかならなくなっていたらしいですね。いいんだラジオの先代が素晴らしかったから(いつの話)。
サイトの方で一昨日だったかな、さくっと拍手入れ換えています。原点回帰気味に思う存分隠喩ワールドで聖蓉江蓉。楽しかったです。連作ネタも切れましたししばらくはあのままかもしれません。
以下、拍手お返事です。みなさまいつもありがとうございます。
本当に~>
うわーありがとうございます! うちのふたりを気に入ってもらえて嬉しいです。壊れ気味な蓉子さんはどこまでもおいしい存在だと思います。誉められたので多分これから調子に乗ります(笑)。
そして「やりとり」ですかwアレはまた微妙に夏の祭っぽく自給自足するつもりなのでまた楽しんでいただければ幸いですw
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2009
07,03
11:04
人魚姫の足
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
何か色々やっちゃった童話パロ。多分不健全ですご注意。暗喩大好き。
実は長編のプロット代わりにまとめたSSなのでそのうちこんな話が書かれるような結局書かれずに終わるような。
次々と女行脚を繰り返しながら、私だけはけしてそんな目では見ないあなた。特別なのが嬉しい。対象にはなれないのが悔しい。甘いことばは囁かれないけれど、それを貰える彼女たちよりは近くにいることを赦されて。ああお前の望みは永遠に叶わないのだと、その代わりに側にだけはいさせてやると、まるで人魚姫の声のように。足の代わりにずきずきと痛む心。突き刺さる激痛は胸を圧迫する。
肉体の痛みも欲しくなって、いつからか自分を慰めることを覚えた。自涜とはうまいことを言ったものだな、と、苛むためだけに手を動かす。血を滴らせずとも、痕の残る手段を使わずとも、自らを虐め責め倒すことなどこんなにも簡単。
どんな痛みも私の歩みを止めることは出来ない。
私には腕がある。あなたを抱え込みたい腕、けれど汚れた腕。あなたに触れたい指、愛を囁きたい唇、求めるあなたを見たい瞳。吸われたい胸、なぶられたい身体、迎えいれたい場所、全ては叶わぬままでひとり嬌声をあげる。奪われた声。あなたには届かない告白。許されぬ懺悔。
……ああ、痛い、な。
まだ足はついている。激痛は私の恋路を阻んでくれなどしない。例えもげても這ってでも進むだろう愚かさを止めるものなど何もありはしない。
そして私は歩き続ける。あなたの隣に立つために、代償の痛みを引き受けて。針を差す鋭さを脳天を突き抜ける快楽という名の地獄を甘美にすら感じて。
いつかこの思いごと泡になって消える日まで。
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2009
07,02
11:07
サファイアを割る
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
最近どうみても絞殺プレイブーム……。書きかけには春紫苑の蓉子視点とかまであるんですが……さすがにやめといた方がいいだろうか。
ちなみに今日のはバッドエンド没話です。あれはやっぱり蓉子から壊れてった方がおいしいよね!(反省の色は何処。)
「か、は……っ」
げほげほと首元を押さえ喘ぐ、目の前には黒髪の乱れた少女。私を押し戻そうとさっきまで必死でまとわりついてきた手は、私よりひとまわり小さくて。だからくっきりとついた痕にはまり痛々しさを際立たせる。
同情なんてしない。……するものか。
「馬鹿だね、蓉子は」
ほら、さっさと逃げなよ。
逃げない方が悪いのだと、破綻した理論をかざした手を、もう一度蓉子にゆっくりと近づけていく。あたたかい首筋、柔らかく脆い肌の下で脈打つ感触を、まだ神経が覚えている。
「…やめて」
拒絶するあなた。黒い衝動を狂気にまで高める、その、真摯な瞳。刃物を突き立てぐちゃぐちゃにしてやりたい。いやこの指先だけで事は足りる。
そうすれば私は、蓉子を。
「私なんかを背負わないで」
苦痛を抑え込む強い目は、ただ私のことばかりを思っていた。
……私には、それがひどく重たくて。有りもしない翼をもがれたようにすら感じて。
「……うるさい」
うるさい!
癇癪だ、みっともない、と醒めた精神が私を貶す。私はそれにすら耳を塞ぐ。
「ぐぅっ……!」
この強い人を。私は突き飛ばし馬乗りになって、この身体を、気高い意思を、プライドを。裂くだけではまだ足りないとでもいうように制服を剥ぎ取ってからも蓉子を貶め苦しめようと。
「……蓉子、受け入れてよ」
はっと目を見開く蓉子を、どこまでも強いこの人を、殺すことはできないまま、ただ。
罪を重ねる。べっとりと蓉子に擦りつける。地団駄を踏むこどもが踏みつけにして玩具を壊す。腕をもぎ叩きつける。
「蓉子、お願い」
物言わぬ残骸になるまで。そんなことはできないと知っていながら、少なくとも、意識を飛ばすまでは。
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2009
07,01
10:40
その矢印の刺さる先
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
乃志前提、で聖に嫉妬な乃梨子SS。まあやってみたかったんですよシリーズ(笑)です。
令を挟んだ江利子と由乃は実に微笑ましく喧嘩してますが志摩子を挟むふたりって結構冷戦というかぐさぐさですよねえ。祥子は……なんか、むしろ祐蓉フラグ立ちそうだし?(えー)いや江由も聖乃も好きだけど!
……あ、祐巳を挟めば良いのか。
「可愛いなあ」
「馬鹿にしないでもらえますか」
「本気だよ?」
出来るならなるべくなら会いたくない人とふたりきり。
聖さまは物凄く煙草が似合いそうな恰好で私をからかう。私が未成年だから遠慮してるのかな、と考えてもみたけれど。多分頭の上がらないらしいあの人に止められているのだろう。一回志摩子さんの前でライターを出したときに思い切り睨みつけても聞かなかった人が、孫(しかし大変不本意な関係だ)に思いやりなんか覚えるものか。
「私は聖さまのような人は嫌いじゃありませんが」
前置きはただの前置き。にやつく上級生を今すぐ何かの魔法で消し去れるものなら是非ともそうしたい。選ぶなら塵ひとつ残らない攻撃魔法。
「志摩子さんのお姉さまとしては嫌いです」
「そ」
予期していたかのような返答。志摩子のことなら何でも知ってるよ、と、見せつけられているようで。理不尽な苛立ちが理不尽に募る。八つ当たりでしか、僻みでしかない黒い感情。
「私は乃梨子ちゃんが志摩子の妹で良かったって思うけどね」
ああもう最悪だ。この軽い声が、慈しみ、とやらを隠しながらもどうしようもなく感じさせる真剣な本音が、志摩子さんを私から遠ざける。いや、私ごとこの人のそばに引き寄せる。
「……嫌いです」
そんなに何度も言われると傷つくなあ、と、その実ちっともこたえてなんかいないくせに。
かなわないこの人が、この人でなければ良かったのに。神さまマリアさま亡くなられたご両親、私がけなすことすら許されない、羨むなんておこがましい存在だけが志摩子さんの中にいたなら、私は、ただ諦めるしか選択肢を与えられずに済んだのに。
悔しくて、悔しくて。笑う聖さまが私にすら優しい目を向けている現実を握り潰す勢いで、こぶしを握った。
自分の醜い嫉妬ばかりが、どんどんと私の上に降り積もる。黒髪の子、好きなんだから、なんて軽口すら、今の私にはただ重かった。
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2009
06,30
11:29
「ごめんね」
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
どん詰まりのふたり。
書いてる方は楽しいけれど下手に他のSSと繋げるとバッドエンドが確定してしまうという。結果似たような話ばかり増えていく。
“蓉子、愛してるよ”
“知ってるわ”
目を細めたあなたは、本当は、泣いていたのかもしれない。
*
「……蓉子」
そっと、声をかける。息を潜めても小さな寝息すら聞こえない。べたべたと夜の闇がまとわりつく。
蓉子の肌に生々しく残る情交の痕。私の欲望の証、蓉子を貪った軌跡。赤黒い汚れが染みだして染みこんで。刷りこんでしまった私の衝動。
ついたためいきはどこまでも独りよがりだった。蓉子の涙の跡は、なんのためか、本当はとっくに知っていた。不誠実な私が傷つけた心が、蓉子の悲鳴を必死で届けようと流れ出た滴。本来なら、私には触れることすら許されないはずの慟哭の証明。
それでも離れて寝たら、明日の蓉子はきっともっと傷つくから。
私よりひとまわり小さな体躯を抱き抱える。こんなときしかできない諸行、こんなときしか蓉子は安らいだ表情を見せてはくれない。無防備にさらされた寝顔は幼くて、いつもどれだけ強い意思が宿っているのかまざまざと思い知らされる。重い愛を、殊更に軽く見せて、私に負担をかけまいとして。おかしな優先順位をなんでもないわ、と笑って貫き通す、蓉子の抑え込んだ願望にも気づいていた。応えられない私はどこまでも自分本位だった。
こんこんと眠る蓉子を、腕に収めながら私は。
それでも抱かれ守られているのは私なのだ、と、小さく自重の笑みを浮かべた。
本当は泣きたかったのかも、しれなかった。
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2009
06,29
11:15
読書メモ。
CATEGORY[読書メモ]
ささやかな今月の目標では唯一残った読書メモ。まあのんびりやっていき、ます、よ……。
ほんのりBL要素がーとかそろそろ断らなくてもいいかなぁ……(苦笑)。
『クジラのソラ 04』瀬尾つかさ(ラノベ/スペース・ファンタジー)
完結。
すっきり爽やか(死人出まくってるけれどそれでも)に終わり、さあこれから第二部というところで潔く(笑)。雫は最後まで可愛かったです。なんで最後まで一般人でいられるんだよw逆に怖い気もしますがロリコンのやりとりとか結局お菓子なモンスターどもとか笑いっぱなしでした。智花がまさかあそこまで出世するとは誰が考えただろうか。それでも相変わらずなところがいいですよね。野生っ子も好きです。命とか懐かしい。(そういえばあれ見きってないな……。)
これくらいの疑似バトル(後半は疑似じゃなくなるけど)成分具合を含め、大層好みでした。微百合タグはやめておきますが冬湖×雫はやっぱりこっそり推奨。こっそり、ね。
『とらドラ5!』竹宮ゆゆこ(ラノベ/青春ラブコメ/文化祭)
4巻はとか聞かないでください大人の事情です。嘘ですまだ分際は小娘です。ていうか夏休みに何があった(笑)。なんか亜美―大河路線が微妙に進展を見せてるんですが!
まあ高校生ですしお馴染み文化祭編。ここまでお約束要素てんこ盛りなのに途中でさめさせないの、すごいよなあ。え、私が単純なだけ?
家族展開は次第に重苦しく。しかしみのりんかっこよすぎだろう。竜二がやたらお母さん属性のせいかすっかり父親の貫禄が……そしてまた陥落要素が増えてくんだよ……。
『薔薇乙女学院へようこそ! 優雅にして危険な日常』檜原まり子(ラノベ/少女小説/微百合)
何かすごい正統派・少女小説をやってます、という雰囲気が。いやまあ正しい姿なんだけど。適度に軽くて冒険でどきどきで。ちゃんと明治なのがすごいよなー時代考証を論じられるほど知識がないのがあれですが。つまり大変残念というかそもそも説得力がないんですが。
齋の胸問題にはいつ決着がついたんだと後半の挿絵につっこみつつ。あれ、漫画かなんかで消化されてましたっけ? 男女問題はまだですよね?
正直主人公CPは女装エンドでいいんじゃないの、という気分になってきましたがまわりの女の子たちが結構同性に矢印飛ばしてますので百合的に楽しめるといえば楽しめます。片思いよりも憧れな矢印は可愛いですよね。ただレーベル的お約束でBL要素あるので(サブイベントでギャグですが)駄目な方は要注意。まあ柏木さんが大丈夫なら、多分なんとかなるレベル。かと。
『はやて×ブレード 10』林屋志弦(青年漫画/チャンバラ/百合)
綾クロと槙ゆかとみの紅。(こっそり主張する個人的ベスト3/順不同)単体なら静久とか蒼ちゃんとか好きです。可愛いよね。
炎雪編おめでとう、のはずがなんか色々シリアス部分を吹っ飛ばす挙動が多すぎて……(笑)。槙ゆかが微笑ましかったからいいや。順ともちゃんと仲良かったからいいや。元白服組もちゃんとフレンドリーでしたし。表紙裏も笑えましたし。
そういえばおまけのシドナンにうっかりやられかけてしまった……だから家庭的とか依存属性つくとやばいんだって……(後者は別についてない)。
次巻はまさかのオールスター戦。紅愛誕生日おめでとう!(←本誌立ち読み)
『あまつき 2~3』高山しのぶ(青年漫画/江戸/妖)
朽葉かわいいよ朽葉。
犬神憑きってどこかで聞いたような、って彼女ですね亜紀ですね。いいじゃない意地っ張りな女の子。
BLのにおいもそこかしこでするような気もするのですが最近の頭がめっきりノーマル脳なのでなんともかんとも。兄妹展開に喜んでたくらいですよ。(でも無性エンド……。)実は3巻のおまけみたいのは結構好きです。萌えじゃないけど。
『隠の王 1~10』鎌谷悠希(青年漫画/現代忍者/BL要素有)
宵風×壬晴とか書きもしましたが一番好きなのは雷光×俄雨です(笑)。両方依存CPですが後者の依存っぷりがなかなか好みでして。でも未だにわかあめって読んでしまう私。だってあの聖蓉小説はもう神の領域じゃないか……私初版と加筆修正改題版と両方持ってるんだぜ……? きもいファンですね。
なんで設定を現代にしたんだ、とか他にも色々随所につっこみつつ、面白かったです。熟年夫婦も好きです。いつものこと過ぎて友人には軽く流されますが。傍観的保護者的な一歩ひいたキャラやCPを好きになるから二次創作が茨の道だらけになるんです。わかってはいるんです。死亡フラグ立てまくった幸せ話で引きが入ったんですが次巻どうなるんだ。胃が痛いよ。(好きだけど。)
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TB[]
2009
06,28
15:11
ちょっと反則技でサイト更新。
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
気づいたら書き上がってたので先日のSS詰め合わせに放り込んでしまいました。(拍手用のはずが変な方向へこじれた。)カニバリズムとかネクロフィリアとか特殊嗜好はかなりマイルドにはしたつもり……ですが駄目な方は駄目かもしれません。私も後者は得手なわけではないですし。いやでも食も性も欲望の種類的にはそんな変わらないと思うんだ。三大欲求はみんな貪られるもの。
以下どうでもいい自己満足詰め合わせ。
春紫苑:ハルジオン。ハルジュオンとも。春に土手や畦道に呆れるくらい咲いてる白い花の雑草。タンポポみたく在来外来があり(外来種は通称ヒメジュオン)、外来の方がかなり背が高いがそれでも1m以下なのでトウモロコシ畑のようには成り得ません(笑)。
濁点が取れることもありますが、ハルシオンはあまりにも有名な睡眠薬の登録商標。
ヒース:スコットランド語でエリカの生い茂る荒野。マクベスが予言を聞いたりリア王がさまよったりしたあたりどうにもシェイクスピアのお気に入りだった模様。エリカ自体は濃い桃色の綺麗な花だが花言葉は孤独だの裏切りだのロクでもない。白と紅混ぜたらこんな色になるんじゃないかと勝手に妄想してしまった管理人。
麻:ご存知大麻の原料。実は結構身近に生えてるらしいですよ。採取して乾燥させたらもちろん犯罪です。薬用衣料用に加えバイオマス原料として現在大注目されてますが産業用のものは品種改良で陶酔成分が取り除かれてたり嗜好用とはそもそも栽培方法が違っていたりと二次創作的にはあまり面白くない展開。花は緑。とても花には見えない(笑)。
芥子:からしじゃなくてけし。阿片の原料としてお馴染み。一面の花畑状態だと中々壮観。花言葉は赤なら妄想、白なら忘却が一般的。赤に慰めや休息が入っていたり白に睡眠があったことで……うん、色々あれやこれやになってしまいました。基本的に現実逃避。
サルビア:春~初夏で開花時期を合わせてある中、唯一の秋の花。まあ述懐ですし。
真っ赤な花がよく花壇に列をなしているが、小さい子が花びら?を引っこ抜いては蜜を吸うため良く見ると色々アシンメトリーなことが多い。ツツジよりよほどおいしい(気がする)。
別名ヒゴロモソウ。サルビアの名前はラテン語のサルベオ(治癒する)から来ているそうな。偶然の産物だがこれ幸いと伏線を目論む管理人。
ここまで書いてエリカってこないだの花の名前詰め合わせに既出だよということに気づく。あー……引き出し少ないな私……orz
続きどうしようかな。バッドエンドやラブコール終わらせてからにしろよって話ですかね。でも蓮華草とか出しそびれてるしなあ……。
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2009
06,27
16:08
さすがに
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
というか普通に無理です。多分半分くらいになるんじゃないかなー。マージナルとか買いたかったんだけどなー……。(5巻のあとがきに大層笑った。)
携帯のメモをそのまま張りつけてみました。読書メモも、購入物件はここからコピペしたりするのでたまに略称とかのまま載っちゃうんですよね。こないだのロウきゅーぶ!とか。メモの段階でいちいち変換はわけないって……。直そうつもりでしたが何故か誤変換からブログにたどり着いてる人が多いので、まあそういう方々への紹介だと思って残しておきます。
701 マリア様がみてる リトルホラーズ
709 YJ(ローゼン)
709 鬼ごっこ 4
715 桜姫華伝 2
715 HIGH SCORE 8
716 WARD No.010(最遊記外伝)
717 君が僕を 中里十
717 とある飛行士への恋歌 2
717 マージナル 6 kyo(5と上下巻/姉妹百合猟奇)
718 聖鐘の乙女 谷間の百合と水の乙女 本宮ことは アイリス (百合?/未確認)
724 青空エール 3
725 最遊記外伝 4
727 ガンスリ 11
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2009
06,26
11:28
ラセット
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
聖だって女の子(笑)。
ていうか手伝えよ。
「お疲れさま」
「……ありがとう」
す、と紅茶をサーブする。蓉子は目をぱちくりとさせてカップを見、それから私をきょとんと見上げた。大きなままの目が、可愛いなって、思って心臓が高鳴った。
「…どういう風の吹き回し?」
少し自分の側に引き寄せて、白い陶磁を指でなぞると、蓉子は綺麗な眉をひそめる。
なんでも真面目に意味を考えようとするまっすぐさは、嫌いじゃないけどたまに無粋。もちろん意味はある、でも今は必要ないよ? 素直に笑って飲んでくれるだけで良いんだけどな。
「ひどいなぁ」
愛しの紅薔薇さまのためならいくらでもサービス致しますよ?
ちゃんと軽くなってくれて安堵する自分。お調子者のリップサービス、気の置けない親友だってたまにはからかう。あなたは私を良く知ってるけど、私にだってこれくらいは。
「…だったら、」
じと目で睨む蓉子を、頬杖をつきながら堪能して。愛しいからにやにやと笑ってみせる、ティーパーティーの隣には書類の塔。几帳面な蓉子の字で埋め尽くされきっちり印が押された、彼女の努力の結晶は薔薇さまの仕事。手伝いたくなかったわけじゃないよ、なんて勿論口には出さない。怒られるより何よりその理由を蓉子には言えないから。
はあ、とため息をつく蓉子。もうお決まりの仕草、続けてふう、なんてあってそれからうーんと伸びをする。カップを倒さないように気をつけながら、控えめに伸ばされた蓉子の肢体。もっと見たいとかむしろ触れたいとか邪な願望を押さえつけて鎮圧させる。いくら呆れられても良いけど、嫌われたくはない。ため息ひとつ(ふたつ?)で許してくれる蓉子は優しい。他の人より少し多く許されたい、なんてひどい独占欲。
「…いいにおい」
すう、と湯気を吸い込んだ蓉子の胸が、膨らむ姿に目を引き寄せられる私。猫舌だからまだ口がつけられない、だから私はまだ暫くは彼女を見ていられる。早く飲んでくれないかな、なんて、無邪気なこどもを演じていられる。
「…聖、ありがとう」
「どういたしまして」
じっ、と見つめられる赤茶けた液体。嬉しそうなのはお気に入りのだから? 珍しくも私が淹れた、から? 私、だから……?
……なんて、罪を問われない思想犯は蓉子を勝手に。あなたを僅かでもあたためている温度、楽しませている香り。私の手からは離れたそれを、蓉子は優しく抱え込む。蓉子に見られない私は口実をタテに蓉子を見つめ続ける。気づかれませんように。開く茶葉にこめた私の本当の思いには。
……ずっとこのまま、冷めなければいいのに。
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2009
06,25
11:04
なんか、女の子が、書きたかった。
CATEGORY[妄想走り書き(過去ログ)]
通学電車片道分でできたよ吃驚だ。
どうしようもないくらいバカップルになりました。恥ずかしさのあまり思わず解決編を省略してしまった。まあみなさんが予想した通りですw(えー)
「こないだもショートケーキだった」
窓の外に顔を向けた聖は、バツが悪そうに目線だけをこちらに渡す。喫茶店に吹く生ぬるい風は、外からの熱気に年代物のエアコンが押し負けた結果の産物だ。店自体が骨董品みたいな空間で、趣味の良い(そして恐らくはとても高価な)コーヒーカップに添えられた手が、居心地悪そうにもぞりと動く。上客の好みを知り尽くした店主のおかげで、そもそもスプーンからして付属していないソーサーの端にあたり全体が微かに揺らいだ。つまりは誤魔化しの手段を失った、左手の美しさに嫉妬混じりの感嘆を寄せながら、何も入れずに飲むからよ、とつぶやき未満の声を吐き出す。これは直接的に痛めつけられている彼女の胃腸の代弁だ。他意はないのよ、と抜け駆けた私はもうひとくち生クリームを掬う。シンプルな甘さはけして嫌いじゃない。
「そうね、その前は」
「チョコミントアイス」
それからラズベリーのタルト、レアチーズケーキ。
するすると繋げられる、ここ半年ほどの仲直りの軌跡。月に一度の割合で喧嘩する自分たちも自分たちだとは思うが、いちいち覚えていてそれをあげつらう聖にはこれ見よがしのため息をひとつ。この分だと間違いなく案内された席の位置まで記憶されている。店と時間なんて言わずもがな、だ。採点が可能な自身の塩梅にはきっちり無視をして、変態と罵るはずの口角が上がりかけるのを意思だけで抑える。半分くらいはわざとなのだろう上目遣いの、その長い睫毛に触れたくなった衝動と一緒に、まとめて。
「人を食い意地が張っているように言うの、やめてちょうだい」
「そうは言わないけどさあ、」
甘党だよねえ。
耳元で囁かれたかのような声に、反応しかけ反射的に睨みつける。非難を流してぶすりとパウンドケーキにフォークを突き刺した聖は、大きな口を開けて総量の実に三分の一を一気に放り込んだ。最初からそれで逃げれば良かったのだ。リキュールが入っているという一品をもごもごと頬張る彼女に理不尽な恨み言をひとつ。俗に八つ当たりと呼ぶそれをさっきから次々と量産する私の舌の上で、挟まれたクリームに混ざっていたイチゴの味が溶けていく。
「悪い?」
「いいえー」
むしろ大好き、とか、タラシそのものの台詞がひらりと。流し目のつもりらしいだらしない表情とセットでさえなければもう少し素直に味わっても良いのだけれど。本人の自覚があるのかないのかよくわからない恋人の挙動は、ゆっくりと私たちに前準備をさせる。
「……ごめんなさい」
「こちらこそ、……悪かったわ」
ああまわりから見たらきっと意味不明だろうな、と無意味な優越感を抱きながら華奢なティーカップに手を伸ばす。最後の数センチ分、はもう冷めてしまっているかもしれないけど、かわいた喉を湿らせなければ次のひとことが継げない。残暑厳しい中で選ぶには外れの要素が強いこの店で、一番おいしいのはホットの紅茶だと私はもうずいぶん前に実感を確信に変えた。コーヒーだと主張する向かい側の人物は、同じように薄い陶器に口をつけながら、私への否定を探している。水掛け論が幸せなのはこんなときだけ。だから譲ってあげない。ほんの少し先の未来はわかるけど、素直な表情を見せている今のあなたがとても好きだから。
蓉子、綺麗だけど、が私たちの頭の悪い論戦の端緒になった。
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TB[]
2009
06,25
00:40
相変わらず
CATEGORY[戯言・拍手お返事・その他]
モラトリアムを引き延ばしまくっているレンヤですどうもごきげんよう。もう定型句化している本日二回目~ではじめるつもりが日付変わってしまいましたね。正直勉強も半ば以上趣味の領域なので何をしてても大概丸一日ずっと趣味を満喫していることになります。人生一番疲れるのは人間関係ですよ。一年限りと割り切って色々シャットダウンしてるのでまさに快適気楽な日々(笑)。そんな中恐れ多くも拍手を……ってなんかこの繋がり方不謹慎……? 引きこもりな身には、とても嬉しい反面気恥ずかしいんです(笑)。なんでこの時間までずれこんだかって恥ずかしくて読み返せなかったからですよ……! (えー)来年俗世間戻ってうまくやっていけるのだろうか。
新刊画像の方>
いつもありがとうございますー!
菜々来ましたね! まだ続く……かはまだわかりませんが(雑誌未収録の短編集だからこれで再完結も有り得ますしね……)取り敢えず先代コールは続けております(笑)。マリみて好きにとって嬉しい未来でありますように。
reiさま>
ごきげんよう!
雨シリーズ読んで頂き、有り難うございます。聖栞は結構お気に入りなのでお言葉嬉しかったです。先代、といいますか、原作前半のあの甘酸っぱさは青い春の陽なたも陰鬱さもどっちも鮮やかだからですよね。人気になってしまってなかなか思い切った影を落とせなくなってしまったのかな、なんて邪推してます。そしていつか先代に戻って真っ暗な話を書いてくださらないかなあ、なんて期待しているわけです(笑)。
いやもう暗くなくてもいいから! どうか先代を今野さん!(本音)
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